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バイエルン対チェルシー

毎年書いているので今年ぐらいはサボっていも良いかなと思いつつ、簡単にUEFAチャンピオンズリーグ決勝:バイエルン対チェルシーの一戦について感想を書き残しておきます。


試合が始まる時点では、国内リーグで優勝争いに参加しているチームに勝って欲しいという理由からややバイエルン贔屓に見ようと思っておりました。で、延長~PKと長々と続いた試合を見終えて思ったのは、よりマシな試合をしたのがチェルシーだったかなと。逆に言うと、仮に延長前半のPKが決まっていたとしても、そのまま勝ちきれる可能性はどの程度あったのかな?と思ってしまうようなバイエルンの内容でした。


■チェルシーの守備

準決勝に比べると、チェルシーの守備に付け入る隙があったのは確かです。ここでまず、準決勝の第一試合は見ていないので第二試合について簡単に復習すると。前半にテリーが愉快な膝蹴りにより赤紙を獲得して10人になったチェルシーですが、その後は時間の経過とともにシステムを4-4-1→ドログバが中盤に吸収されて4-5-0→ボールと逆側のサイドハーフがサイドバックの位置に下がる変則的な5-4-0→両サイドハーフがサイドバックの位置に下がりゴールエリアにディフェンス4枚を並べる6-3-0、という変遷を遂げました。この辺りの時間的・状況的な共通理解が見事だった印象があります。ちなみに最終盤、6-3で守り切るのがセオリーのところを一人暴走して、しかし結果的に相手の穴を見事に突いてバルセロナに引導を渡したのがトーレスさんでした。

さて、その試合と今回の決勝戦を比べると、基本的には4-2-3-1で守っていたチェルシー。ランパードが場面に応じて細かくポジションを変えることで4-1-4-1気味になる事もありましたが、特にバイエルンの右サイドを警戒して、ロッベンにはなるべくダブルチームで、ラームや流れて来たミュラーによってアシュリー・コールがサイドに引き出された時は一列前のベルトランドがセンターバックとの間に入る、など約束事が徹底していて、この辺りはさすがのお仕事ぶりでした。

ただし、その分だけ手薄になった感のあるバイエルンの左サイドの問題と(結果的に先制点もこちら側から)、中央をただ固めておけば大丈夫という前提からかボールを持つ相手に対して後手に回りがちな傾向が気になりました。危険なエリアでリベリーに簡単に前を向かれたり(結果的にはPK献上も)、クロースやシュバインシュタイガーの上がり、ラームの中央への切れ込みなどには手を焼いていたように思います。もう少しゴメスに動きがあったら面白かったのになぁ、と。

それから、守備的な戦術という点でモウリーニョ時代に言及する方がおられましたが、一番の違いはボールを奪って攻撃に転じた時の対応ではないかと思いました。速攻よりも丁寧にボールを繋いで攻撃を組み立てる方針は、今シーズン初めのヴィラス・ボアス監督時代の経験を活かした攻撃スタイルを採用したというよりは、運動量を押さえ体力の回復を図る為のポゼッションという意味の方が大きかったように思います。困った時には前方に蹴り出してドログバ頼みにする事も含め、いずれもモウリーニョも採用していたパターンではあるのですが、優先順位という点ではよりイタリアらしい発想に思えました。その結果、ロースコアの試合を余儀なくされ、結果いかんでは勝つよりも引き延ばすことを優先したサッカーだと批判されかねない内容になっていたわけで。ただ、こうした特徴を持つチームが健在である事は多様性という点で望ましいと思うだけに、来シーズンは状況に応じて違う顔を見せられるようなチームになっていて欲しいものです。

経過としては、75分にベルトランドに替えてマルダを投入し主に4-4-1-1気味の布陣に。先制点を決められた直後の85分にはカルーに替えてトーレスを入れ、ランパードになるべく高い位置をとらせる4-1-4-1気味の布陣から、トーレスの動きによって生じたスペースをマタ、ランパード、ボジングワなどが利用する攻撃重視の方針へ。同点ゴール後は4-2-3-1基本に戻しつつ、動きの激しいトーレスさんで相手をかく乱しながらドログバにもきっちり守備をさせ、最悪同点のままでも良しとする展開へ。これら方針の移り変わりの中で、それをピッチ上で指示するランパードの動きが興味深い試合でした。


■バイエルンの攻撃

基本はロッベン&リベリーの両翼に実力を発揮させゴメスに点を決めさせるチーム設計だと思うのですが、結果的には大量のシュートが得点に結びつかない哀しい試合になりました。その原因は単純に打たされているシュートが多いからだと思うのですが、上記のようにチェルシーもバルセロナ戦と比べると「ただ中央に人数を置いてある」だけの時間帯が少なくなく、そこで工夫を凝らす試みが主にラームからしか感じられなかったのが残念でした。ちなみにシュバインシュタイガーは組み立て面で工夫をしていて、それはなかなか興味深かったのですが。

そして致命的だったのが、先発メンバーがベスト布陣という哀しい事実。交替をするたびにチームに無駄が増えていた印象ですが、試合に臨むにあたっての戦術・采配の点では、チェルシーのディ・マッテオ暫定監督に及ばなかったと思います。その辺りの反省を来シーズンにどう活かすのかが注目点でしょうか。


■おしまい

正直に言って、普段はサッカーを観ない人にお勧めできる試合かといわれると言葉を濁しかねない試合ではありました。ただ、文中にも書きましたが、とにかく猫も杓子もバルセロナを目指すという状況よりは、彼らとは違ったアプローチを試みる強豪チームがもっと出て来て欲しいと思うだけに、今回のチェルシーの優勝がそうした傾向に繋がれば良いなと思っています。

どうも最近は一通りパターンが出尽くした感があって食傷気味ですが、停滞ではなく新たな進化の芽が感じられるようなチームに出て来て欲しいものですね、という感じでまとめておきます。

以上、今日はこれにて。

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