西行と桜のお話

桜について色々と書いてみたい事があるのですが、いつも通りどうにもまとまらないままに書き始めてみる満月の夜、皆さまいかがお過ごしでしょうか?


さて、桜に関する歌の中でいちばん有名な作品は何か?と言われるとなかなか難しいわけですが、そうしたいくつかの候補の中から、今日は西行の作品を取り上げてみましょう。

ねがはくは 
花の下にて 
春死なむ 
そのきさらぎの 
望月のころ


西行の入寂は今から820年前、1190年の2月16日でした。一説には仏陀入滅の日とも言われるこの日は、現グレゴリウス暦では3月23日に当たります。西行忌は旧暦に従って2月に設定されているのですが、そうすると桜の開花が期待できないのが残念なところであります。

「という事は、3月23日に西行を想えば万事解決ではないか?じゃあ一週間前に教えてくれればよかったのに。」・・・と思った方がおられたとしたら、筆者としても我が意を得たりと破顔一笑、話が進めやすくなるので皆さまそう思われたとして続けます(笑)。


この話をなぜ今日書くのか?正確には、2010年3月30日の深夜、日付の上では31日に書く理由が実はあります。・・・などともったいぶったところで、勘のいい方にはお見通しだと思いますが、31日は旧暦の如月一六日なのですね。そして、本年3月の望の日(満月)は1日と30日です。

太陽暦では同じ月に満月を二度見る月があり、その二度目の月をブルームーンと呼びます。我が国においては今年の1月にもブルームーンが鑑賞できました(日付の関係で、欧米などでは昨12月の大晦日がブルームーン)。

整理すると、旧暦上では西行入寂820年目の忌日にしてブルームーンという特別な日に当たるわけですが、今年はそうした意識でもって桜を眺めるのも一興ではないかという事で、だらだらとうんちくを並べ立ててみた次第であります。


なお、西行が出家したのは洛西に位置する勝持寺で、鐘楼堂のそばの枝垂桜は「西行桜」と呼ばれています。また、西行が入寂した河内の弘川寺も「西行桜」で有名で、こちらは山桜が主との事。市街中心部から足を伸ばして花見に赴くのも一興かと思いますので、興味を惹かれた方はご検討下さいませ。


以上、今日はこれにて。


関連記事

テーマ : ひとりごとのようなもの - ジャンル : 日記

コメント

No title

本文の趣旨と違うのでコメントで。

雨月物語の「白峰」の中で、西行が崇徳院に「詩経」の一節を説くわけですが、没になったのでコメントで残しておきます。

「兄弟(けいてい)牆(かき=うち)に鬩(せめ)げども、外(そと)その務(あなどり)を禦(ふせ)ぐ」

きょうJFKは入

きょうJFKは入寂したかったみたい。
だけど、設定するつもりだった。

No title

コラコラ、勝手に入寂なんかするんじゃありません!
とはいえ、西行のようにあらかじめ日時を設定するのは、悪い事ばかりとは言えないでしょうね。
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する