ゲーム・ミュージック完結編

違う事を書いても良かったのですが、とりあえずキチンと締めておきましょうという事で。今日はゲーム・ミュージックについての体験や考察などを、前々回に続いて簡単にまとめておきます。


・ドラクエの演奏

いきなり動画の紹介から。エレクトーンで、ドラクエ4の5章フィールドの曲などを演奏しておられます。個人的には特に9分過ぎからが好印象でした(というか、演奏している方には申し訳ないですが、思わず噴き出してしまいました(苦笑))。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm3592946

高音質バージョン(重い)

ドラクエの曲をアレンジしようと試みた時に、やはりロック調というのは少し難しいです。自分も色々と考えてみたのですが、オケに親和性があるという先入観があり、そして実際に作品としてそれが実証されている以上は(「交響組曲」シリーズ)、なかなか厳しいものがあります。もちろん、例えばイングヴェイがクラシックを弾いていた様な感じで演奏するとか、手が無いわけではないのですが、残念ながらFFと比べると普通のバンド形式での難易度は高くなってしまうという印象でした。

ちなみに、FFはゲーム音そのままのサントラが出ているのですが、ドラクエの場合は(特に初期のファミコン時代は)実際のゲームのダイジェストのような音源しかないみたいで。つまり、曲ごとに分かれておらず、効果音が適宜挿入されてしまう為に、特定の曲を落ち着いて聴けない点が残念だなぁと思ったのでありました。最近のドラクエ9などはゲーム音そのままを一曲ずつ聴けるサントラが出ているみたいですが、特に旧作で一曲ごとのサントラが出て欲しいなぁと。

ファミコン時代って、自分がプレイしていないのに記憶に残っているゲームの曲って案外多いんですよね。どこで聞いたのか良く分からない、何のゲームなのかすらも良く分からない曲でも、何故か知っていたりするわけで。そうした音源をもっと気軽に聴けるようになって欲しいものですが、「まず隗より」という感じで、ドラクエが率先して行動して欲しいなぁ・・・などと思うのでありました。



・CDを大人買いしてみました

そんなわけで、泣く泣くドラクエは諦めて、FFのサントラを大人買いしてみました。オリジナルの1~5と、プレステに移植された1と2、DSに移植された3と4という構成です。

特に面白かったのが、ファミコン時代と後に移植されたものとの違いです。ファミコン時代は3音で曲が成り立っていたので、豊富に音が使えるようになってアレンジがどう変わるのか?と期待しながら聴きました。

で、前もって大まかなアレンジを考えていた曲で特に強く実感したのは、やはり相当に考えて作られているなぁ・・・と。プロのお仕事をこんな風に言っては失礼になるかもしれませんが、飛びぬけて高いゲームの知名度とそれに伴うプレッシャーがある中でこれだけの仕事ができるのは、何とも凄いし羨ましい事です。


そんな感じでアレンジは概ね良好だったのですが、ファミコン時代の曲を見直す気持ちになった事もありました。それは例えばダンジョンの曲などですが、ファミコンの音源の響きを上手く使って、不気味な雰囲気を醸し出せるような曲作りをされていたのだなぁと。音が少ないとマイナス面ばかりを考えてしまいますが、限定された材料をいかに上手く使いこなすか、という点では、かつてのファミコン時代の方が優れた作品が多かったかもしれませんね。

そういえば、今これを書いていて思い出した事。人から聞いた話で信憑性は分かりませんが、とある戦闘曲(確かFF3)のドラム部分は、意図的に生じさせたノイズ音なのだとか。音数を補う為の工夫、と一言で済ませると怒られてしまうぐらいに激的な発想の転換があったのでしょうね。


もう一つ印象深かったのは、シリーズの曲を時系列に沿って一気に聴く事で、作曲の植松さんの傾向や変化などをしっかり感じられたのが良かったなぁと。どうしてもゲーム中はゲームそのものに意識が行くので、曲によってはほとんど記憶に残っていないものもあったのですが、それらを落ち着いて聴けて面白かったです。植松さんはメロディーをいかに聴かせるか、という点が繊細だなぁと。

どうでもいいような発見もいくつかありましたが、例えばFF3の「クリスタルタワー」とFF4の「飛空挺」は出だしのメロディが同じだなぁ~とか(キーは3度違いますが)。ゲームの話を書く切っ掛けになったSaGa2の曲とFF3の曲はいくつか親和性があるなぁとか。じっくり聴いてみると、色々と面白いものが見えて来て楽しいですね。



・演奏動画の傾向と対策

YouTubeやニコニコ動画で演奏しておられる方々は心底それらのゲームが好きで、心から楽しんで演奏しておられるのでしょうし、それはとても大事な(プロですら、プロであるが故に忘れ易い)事だと思います。なので、マイナス部分を指摘するのは野暮だと思うのですが、ただ、「勿体ないなぁ」というか、「ここを直せばもっと良くなるのに」と思う作品がいくつもあったので、一応ここで書き残しておきます。

具体的に改善点を指摘できるほどこの道に秀でているわけではないので、抽象的な注文になりますが。傾向としては、アレンジという点で得意な楽器(音)と不得手なものとの差が感じられる事。それから、音を出し過ぎる事でしょうか。どちらも改善には地道な努力が必要なので難しいですが、前者は色んな楽器の音に触れる事、後者はゴースト・ノートなどを意識する事、それから両者ともに曲をトータルで見た時のバランスを心掛ける事、などが対策として考えられると思います。

http://www.youtube.com/watch?v=1vuHwwWehjs


ちなみに、個人的にバランスが良いなぁと思ったのはこの方↑。FF1~2のメドレーなのですが、ギターの演奏はもちろん、アレンジという点でも各楽器の持ち味が出ている上に発想が面白いです。ダンジョン(1)→カオスの神殿(1)→生き返りの間(2)→カオスの神殿(1)→パンデモニウム城(2)と曲を重ねているのですが、自分もこういうのをやりたいなぁと思わせるような演奏は良いですね。



・古代祐三さんの作品

さて、ゲーム・ミュージックの事を調べていると、色んなところでこの方の名前を目にしました。で、作品を聴いてみたいと思いつつ・・・。

何というか、あまり厳密に考えてなくても良いのでしょうけれど、ゲームの曲はやっぱり最初はゲームを通して聴きたいな~と思ってしまうもので。実は上記大人買いでのFF移植バージョンも購入を少し躊躇したのですが、まぁ曲自体を知らないわけではないし・・・などと言い訳をこそこそ呟きながら購入しました(苦笑)。

でも、今更「ソーサリアン」をやるのは厳しそうですし(難しそうだから(苦笑))、「イース」は機会があればと思いながらも結局今までやらずに来たしなぁ・・・などと悩んでおりました。で、悩みながら色々と調べていたら、古代さんの作品の中でも名曲と名高いこの曲↓は、どうやら「イース2」のオープニング曲なのだとか。じゃあ、ゲームを始めてすぐに聴けるんだから良いか、と、何が良いんだかよく分からない言い訳もそこそこに聴いてみました(笑)。

http://www.youtube.com/watch?v=iMWUyK05uhs

ニコニコ動画はこちら

最初は一応PC88版(?)の音を聴いたのですが(「音源フリー宣言」って良いですね)、この頃はFM音源とSSGで6音だったか。やはり苦しい制約の中で工夫する楽しみを味わえた時代の曲ですが、ゲームをプレイする人の気持ちを盛り上げるように上手く作られていますね。人気が高いのも納得です。

で、紹介した動画ですが・・・。かぶりものや小芝居の事はさておいて(笑)、この動画に至るまでに初投稿、Ver.1.5、Ver.1.7を経ています。過去の演奏と比べられるのは面白いと思うので、このまま消さずに残しておいて欲しいものです。

演奏の技術面では、正直に言うとまだまだ課題が残ります。Ver2.xになってかなり改善されましたが、それまでの演奏は聴くのが辛い箇所も一部ありました。ただ、「この曲をもっと上手く弾けるようになりたい!」という気持ちが伝わってくる事と、それから出したい音の方向性が明確なので、今後が楽しみですね。こうした長所を大事にして欲しいものです。



・まとめ

という感じで、駆け足で自分のゲーム・ミュージック体験を紹介してみました。最後に、自分が特に面白いと思った二点を書いてまとめにします。

一つ目は、何度が触れていたようにアレンジの楽しさ。これは、音源の性能に限界があって作曲者が苦労した時代の曲ほど楽しいという、製作者の方々には非常に申し訳ない傾向がありますが(苦笑)、自分でアレンジを考えたり、あるいは最新のゲーム機に移植された音源でアレンジの違いを楽しむというものです。

二つ目は、演奏する楽しさ。実際に色んな方が演奏しておられる動画を紹介して来ましたが、改めて考えてみると、ゲーム・ミュージックって案外ジャム・セッション向きだなぁ~と。1分ほどでループする構成、メロディ重視の作りなど、そうした傾向を考えると確かに納得がいきますね。


あまり知らないのに言うのも何ですが、ゲーム機の性能が上がるにつれて、ポピュラー・ミュージックがゲーム・ミュージックにもどんどん進出している印象があります。敢えて言えば、アニメの主題歌にJ-POPを大々的に起用した傾向と似た感じを受けるのですが(ちなみに、これは批判ではないです。念のため。)、逆方向の矢印ももっと活発になったら面白いのになぁ~と。そんな呟きでもって締めにしたいと思います。


以上、今日はこれにて。
読んで頂いてありがとうございました。

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コメント

手って…なんだろ

手って…なんだろう…?

No title

前足が進化したものです。
君たちも月で餅つきをする時には手を使っているはずで、とぼけてもダメですよん。
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